だからもう一度作り直そう。

全てを無にして。

零からゼロへ

シャボンのタネ。へ戻る

A JOURNEY ACROSS THE CREATED WORLDS

物語の世界へ
青空と草原の向こうを見つめるイリス

G-clef大陸

魔法が存在し、多種族が暮らす世界。
ハーデルロンド国に仕える召喚師・イリスは、ある日、 ヴァイオルン神殿に残された魔法陣を盗み出すよう命じられる。

守護獣のローズとともに、いつもどおり仕事を終えるはずだったイリス。 しかし神殿で彼を待っていたのは、不思議な少女・ジョシアとの出会い。 そして、神殿の奥深くに眠る魔法陣から呼び出された青年・リーンだった。

いつもと変わらないはずだった仕事は、 少しずつイリス自身に関わる物語へと変わっていく。

浮島に立つイリス

地図に刻まれた、物語の旅路。

01STARTING POINT

イリスの家

青い屋根を持つ3階建ての一軒家。部屋数が多い。
召喚術で呼び出すことができる。

STORY RECORD

ゲーム『零からゼロへ-Divergence-』

イリスの師匠・アーダンティの家だったが、行方不明後も留守を預かっている。

小説『零からゼロへ』

イリスと仲間たちが暮らす家。リーンの不注意で皿が何枚も割れる。

02CAPITAL

ハーデルロンド

イリスが仕える召喚国家。召喚師の育成・保護・指導と、高位魔法陣の管理を担う。水路や噴水を備えた城下町が広がる。

STORY RECORD

ゲーム『零からゼロへ-Divergence-』

召喚師を選定する試験が定期的に実施されており、イリスも見習い時代に受験している。

小説『零からゼロへ』

大臣のマルコにヴァイオルン神殿での魔法陣の窃盗を依頼され、のちに王からワルツェイ援助の任務を受ける。

03FOREST ROAD

ラペットの森

綺麗な泉がある穏やかな森。奥地には、高い薬効を持つラペットの花が咲く花畑がある。

STORY RECORD

ゲーム『零からゼロへ-Divergence-』

イリスが見習いの時期に召喚獣パイと契約した場所。

04NORTHEAST REGION

オラトル

海から繋がる洞窟の先にある古代遺跡。召喚師試験の会場としてハーデルロンド国に整備・管理されているが、普段は人の気配がない。

STORY RECORD

ゲーム『零からゼロへ-Divergence-』

イリスが召喚師試験を受けた時に、会場として案内されたダンジョン。体力テスト・知力テストなどが用意されており、最深部には試験官がいる。

05ANCIENT TEMPLE

ヴァイオルン神殿

旧時代から残る神殿遺跡。封印された扉と古い魔法陣が残され、強力な召喚の魔法陣はハーデルロンド国によって管理されている。内部では、なぜか召喚術を使用できない。

STORY RECORD

小説『零からゼロへ』

イリスが最深部の魔法陣を使用してリーンを召喚し、ジョシアと出会う場所。

06MOUNTAIN VILLAGE

デュユット

山の麓にある小さな村。ハーデルロンド領に属し、同盟国ワルツェイへ食糧を運んでいる。村には教会がある。

STORY RECORD

小説『零からゼロへ』

魔物の伝染病が広がるなか、イリスたちが神父を装った死神・デスと出会う場所。リーンを連れ戻そうとするデスと対峙して戦いになるが敗北し、リーンはデスに連れ去られてしまう。

07WALLED COUNTRY
ワルツェイへ続く旅路

ワルツェイ

ノクテールの悪政に反発した革命軍が築いた城壁国家。ハーデルロンドから独立国として認められ、現在は同盟関係にある。

08SNOW COUNTRY
ノクテールのイメージ

ノクテール

雪がやむことのない極寒の国。ワルツェイと対立し、長く続く戦争の一方を担う。

09PORT TOWN
港町エチュートのイメージ

エチュート

貿易が盛んな港町。長い旅路の先で海へ辿り着き、別の物語へもつながっていく。

月夜のグレッセン大陸

グレッセン大陸

スティルイト兄妹たちが暮らす、G-clefとは別の大陸。魔法国スティルイトがある。

神界

天使たちが暮らす天空の聖域。特殊な方法でのみ辿り着くことができる。

魔界

魔族たちの世界。世界が作り直される際に失われた命が落ちる場所でもある。

高次元

G-clefを含む世界の外側にある領域。物語の根幹に触れる場所。

世界と世界を結ぶ、召喚術。

基本
異なる世界にいる存在を、魔法陣を介してこちら側へ呼び出す術。召喚する者を召喚師、呼び出された者を召喚獣、または召喚魔と呼ぶ。
契約
召喚が成立すると両者の間に契約が結ばれ、召喚された側には一定の服従義務が生じる。ただし、好意や信頼まで術によって生まれるわけではない。召喚師が死亡すると契約は破棄される。
契約の証として、首元に召喚師ごとに異なる模様の「印」が刻まれる。印は契約が終わっても一生残り、その後ほかの召喚師に召喚されることはない。
希少性
召喚術の素質を持つ者は、全人口の一%程度にとどまる。

召喚術の仕組み

魔法陣
初回に魔法陣を描く必要がある。陣に記された内容によって、呼び出される相手が決まる。召喚師本人には消すことができず、他者が再利用しない限り、その場に残り続ける。
ランク
召喚師と魔法陣の双方にランクがあり、その組み合わせによって呼び出される存在のランクが決まる。召喚師のランクが魔法陣に見合わない場合、召喚事故につながる危険がある。魔族・神族・竜族などは高位の場合が多い。
守護獣
召喚済みの召喚獣に独自の条件を加えて再契約し、魔法陣の守護に就かせた存在。魔法陣が消失しない限り、その場を離れない。
召喚事故
召喚師の力量と魔法陣のランクが釣り合わない場合、意図しない存在を呼ぶ、または制御できなくなることがある。事故防止のため、ハーデルロンドでは召喚術の使用に資格を設けている。

魔法

魔法とは、何もない所から力や現象を生み出す術。基本的に一人につき一〜三属性を扱えるが、まったく魔法の素質を持たない者もいる。

一般魔法

低位から高位の順
ファイアファイアウォールイラプション
アクアアクアブリザードノア
ウィンドスコールウィンドサイクロン
グレイブスピアグレイブアースクェイク
シェイドデスシェイドダークサークル

聖魔法

一般魔法とは別分類
レイサウザントレイセイントスター
回復
ヒールキュアリザレクション
補助
リカバーサイレンスバリア etc...

種族

現在広く認識されているのは、人間・混血種・竜族・神族・魔族・精霊の六種である。混血種、竜族、精霊は各地に暮らしているが、神族と魔族は異界に住むため、その姿を見る機会は少ない。

人間
知力に優れるが、それ以外は他種族に劣る。
混血種
人間と動物が混ざった種族。運動能力に優れる。
竜族
ドラゴンの血を引く種族。人の姿をとる者もいる。
神族
神界に住む羽根の生えた種族。慈悲深いと伝えられる。
魔族
魔界に住み、神族と対する種族。近年は目撃が増えている。
精霊
自然と共に生きる種族。滅多に姿を現さない。

旅をする者たち。

イリス=ハーゲンダーツ
MAIN CHARACTER

イリス=ハーゲンダーツ

  • 16歳
  • 人間
  • 召喚師
  • 156cm

ハーデルロンド国に仕え、古代遺跡から魔法陣を回収する任務を担う少年。召喚術の腕は最高位だが、本人は一般的な魔法をまったく使えない。要領がよく、相手や状況に応じて立ち回れる世渡り上手。口調は辛辣で、召喚魔のローズにも遠慮がないが、それは気を許しているからこその態度でもある。敵と見なした相手には容赦がない一方、種族による差別を嫌う強い正義感を持つ。

裏設定を見る 物語のネタバレを含みます

本来は高次元に属する、この世界の創造者。完成しなかった世界を何度も消し、零から作り直してきた。現在のイリスは世界の住人として生きており、自分が創造者であることも、過去の世界の記憶も持っていない。

SUB CHARACTERS

ラファエル

ラファエル

  • 2812歳(外見26歳)
  • 神族
  • 四大天使:風
楽しいことがあればすぐに首を突っ込むお気楽者だが、年長者らしく相手を諭すこともある。風属性魔法のプロフェッショナル。
ガブリエル

ガブリエル

  • 2818歳(外見29歳)
  • 神族
  • 四大天使:水
現在もっとも神の位に近い存在。天使たちの母親的な立場にあり、密かに神へ想いを寄せている。水属性魔法のプロフェッショナル。
ウリエル

ウリエル

  • 1758歳(外見19歳)
  • 神族
  • 四大天使:地
自然を愛する優しく健気な人物だが、かなり気が弱く、いつもミカエルに注意されている。地属性魔法のプロフェッショナル。
ミカエル

ミカエル

  • 1529歳(外見17歳)
  • 神族
  • 四大天使:火
気が強く勝気で、戦いでは先陣を切る。ウリエルを想っているが、素直になれない。火属性魔法のプロフェッショナル。
カスタード=トミルソン

カスタード=トミルソン

  • 2301歳(外見22歳)
  • 神族
  • 混血種
ラファエル専属の執事。お気楽な上司と部下に振り回される苦労人で、指を鳴らすとハイイロオオカミに変身する呪いをかけられている。
タスク=キリセ

タスク=キリセ

  • 298歳(外見19歳)
  • 神族
  • 混血種
ラファエル専属の執事。「~ス」が口癖。仕事を放棄することも多いが常に冷静で、いざという時には頼りになる。指を鳴らすとニホンイタチに変身する呪いをかけられている。
イーグル

イーグル

  • 年齢不詳
  • 召喚獣
鷹の召喚獣。アーダンティの召喚事故によって人の精神が鷹へ入り、彼の召喚獣となった。アーダンティの失踪後は、イリスの先生役兼、親代わりを務めている。
アーダンティ

アーダンティ

  • 年齢不詳
  • 人間
  • 召喚師
  • 師匠
  • 故人
元ハーデルロンド顧問召喚師。イリスの父の友人であり、両親を亡くした彼を引き取った召喚術の師。不治の病を患い、迷惑をかけまいとイリスの前から姿を消した。
ホークアイ

ホークアイ

  • 29歳
  • 人間
現在のノクテールを支配する女性。その美しさにはどこか冷たさがあり、オッドアイとは過去に因縁がある。
クラウス

クラウス

  • 29歳
  • 人間
  • 軍人
ワルツェイ軍に所属するオッドアイの部下。幼なじみでもあるため、あまり部下らしく接しない。正体はノクテール軍のスパイで、クラウスという名も偽名。
アーグリィズ

アーグリィズ

  • 22歳
  • 人間
  • 研究者
ノクテール軍に所属し、『神』を研究する研究者。研究中は人が変わったようになるが、普段は人より一テンポずれた変わり者。ぐるぐる眼鏡がトレードマーク。
リーヴ=ソルジェンテ

リーヴ=ソルジェンテ

  • 年齢不詳(外見23歳)
  • 魔族
デスの部下で、死神修行中の魔族。デスに劣らぬ嫌味屋で冷徹。何があっても眉ひとつ動かさず、カラスに変身して移動する。
ゲイル=スティルイト

ゲイル=スティルイト

  • 19歳
  • 人間
  • 王族
  • 魔術師
スティルイト兄妹の長男で、スティルイト国の次期王。幼い頃から世界一の魔法使いと呼ばれるほど魔力が高い。気難しいところがある一方、妹たちにはとても甘い。
ティル=スティルイト

ティル=スティルイト

  • 17歳
  • 人間
  • 王族
  • 魔術師
スティルイト兄妹の長女。強力な魔法を扱い、前向きで打ち解けやすい性格。いつもウサギ耳の帽子を被っている。かつてローズと恋仲だった。
フィリー=スティルイト

フィリー=スティルイト

  • 16歳
  • 人間
  • 王族
  • 魔術師
スティルイト兄妹の次女。攻撃魔法は苦手だが、回復魔法の腕は誰にも引けを取らない。優しく親切で少し気が弱く、いつもネコ耳の帽子を被っている。
ティラミス=ルウォン

ティラミス=ルウォン

  • 20歳
  • 人間
  • 魔術師
20歳の放浪者。ゲイルの親友で、かつては宿敵だった。キャンバスに描いたものを本物へ変える存在変換魔法を得意とする。温和に見えるが、毒舌がふと顔を出す要注意人物。

NOVEL RECORD / SYNOPSIS

一つの召喚から、世界の運命が動き出す。

ハーデルロンド国に仕える召喚師イリスは、ヴァイオルン神殿の魔法陣を盗み出すよう命じられる。召喚魔のローズと、いつもどおり仕事を終えるはずだった。

しかし神殿で、不思議な少女ジョシアと、魔法陣から呼び出された青年リーンに出会う。伝染病の村、別大陸の旧友、ワルツェイとノクテールの戦争。旅の仲間を増やしながら進むうちに、出来事は世界と神をめぐる物語へつながっていく。

当時の本文は掲載せず、物語の流れと印象的な会話を記録しています。

序章00:積み木とハジマリ

世界を作った。

孤独から世界を作った「誰か」。生み出された者たちは互いの違いによって争い、再び一人になることを恐れたその人物は、すべてを無にして作り直そうとする。続いて映るのは、積み木で城を作っていた頃の断片的な記憶だった。

DIALOGUE

誰か「貴方は積み木が好きなんだね」

もう一人「うん。だってほら……これを積み重ねると」

もう一人「見て、積み木のお城ができたよ!」

誰か「貴方の積み木はいつも凄いね」

もう一人「……そうかな?」

第一章01:金髪の子供と銀髪の召喚獣

神殿で増えた、二人の同行者。

ハーデルロンドの街で、不思議な少女ジョシアとすれ違ったイリス。夜、ローズとヴァイオルン神殿へ向かい、最深部の魔法陣で召喚を試みる。失敗した二人の前へジョシアが再び現れ、その助言によって銀髪の青年リーンが呼び出された。

DIALOGUE

ローズ「これって、もしかしなくても召喚ミスじゃないか?」

イリス「…………同感」

リーン「あのー、お取り込み中のところすみません。ココはどこですか?」

ローズ「聞く前に自分から名乗れよ」

リーン「私はリーン……リーン=ハミエルトと申します」

リーン「つまり私が召喚されたもので、貴方が召喚した者なんですね」

リーン「それでは、これから宜しくお願いします」

イリス「で、でも……」

リーン「あ、大丈夫です。ちょうど家出したかったので」

第一章02:伝染病と割れた皿

村を救うための、危うい選択。

ローズの指導を受けながら家事を手伝い始めたリーンは、慣れない作業で皿を何枚も割ってしまう。その後、ワルツェイからの要請を受け、イリスたちはノクテールに対抗する助っ人として旅立つ。途中、魔物化の伝染病が広がるデュユットへ立ち寄った。

DIALOGUE

長老「五分!? そんなに待っていられません。結構です、倒してください!」

イリス「元は、貴方たちの知り合いですよ?」

長老「でも今は我々を襲っている!」

イリス「大丈夫ですよ。僕も逃げたりしません。貴方たちと一緒に倒されましょう。……ローズ」

ローズ「了解」

リーン「私が治療魔法を知らなかったら、どうするつもりだったんですか?」

イリス「本当に『倒される』つもりでしたよ」

ローズ「なっ? わかっただろ? イリスはこういう性格なんだよ」

第一章03:リーンと死神

迎えに来た、古い知人。

デュユットの外れにある教会で神父を装っていた死神デスは、リーンを連れ戻しに来たと告げる。リーンはデスとの戦いに敗れ、「すぐに帰ってこれる」と言い残して連れ去られた。

DIALOGUE

デス「神に逆らった神父のその後を知っていますか?」

デス「答えは……死神<Death>です」

デス「早速ですが、リーンを連れて帰らなきゃならんので返させていただきます」

リーン「……なんだ、貴方があまりにも長く喋っているから、見逃してくれるのかと思いましたよ」

デス「まあ喋りすぎたのは反省しますね。帰りに喉飴でも買っていきますよ」

デス「さあさっさと戻りますよ。お父上も怒っていらっしゃるでしょう」

イリス「リーン!!!」

リーン「……どうやら逃げれそうにないです、ね……。いいですよ……どうせ、すぐに帰ってこれますから……」

第一章04:古い師とオロカモノ

旅人に示された「愚者」の札。

リーンを取り戻すために動き始めたイリスは、旅の途中で占い師の青年と出会う。引かれたカードは「愚者」。自由に歩く旅人でありながら、その先にある崖へ気づかない姿は、これからの旅とイリス自身を思わせるものだった。

DIALOGUE

ラブゼア「おや……フールか」

イリス「フール?」

ラブゼア「言いにくいんだけど、愚か者という意味のカードですよ」

イリス「オロカモノってことですか?」

ラブゼア「それもありますが……貴方には、この絵がどう映りますか?」

イリス「旅をしている青年……?」

ラブゼア「ええ。旅は自由を表します。でも、彼の歩く道の先は崖です」

ラブゼア「自由と愚行。その二つを足すと、何になると思いますか?」

第一章05:出会いと再開

旧友たちと、戻ってきた仲間。

イリスたちは別大陸に暮らすゲイル、ティル、フィリー、ティラミスを訪ね、リーンと魔界について手がかりを得る。離れていたリーンとの再会を果たした後、今度はデスまで旅への同行を申し出る。一方、神界では天使たちが話をしていた。

DIALOGUE

イリス「僕は旅を続けます」

デス「それじゃあ、私も同行しましょうかねえ」

リーン「デス!?」

ローズ「こいつと旅なんてできると思うかイリス! 死神だぞ! いや、その前に個人的に嫌だっ!」

デス「別に死神がついているから死にます、なんてことありませんよ。貧乏神じゃあるまいし」

イリス「……いいよ。来るもの拒まずが、僕のモットーだから」

ウリエル「今、あの人は如何しているんでしょうか」

幕間…ツナと上官

食卓で始まる、謎の勝負。

食べ残しをめぐって、ローズとデスが勝負することになる。ところがデスが持ち出したのは「トラ・鉄砲・上官」で行う見慣れないじゃんけん。ティラミスまで当然のようにルールを補足し、ローズだけが納得できないまま敗北する。

DIALOGUE

デス「まだですか? 早くしていただきたいんですけど」

ローズ「今、精神統一してるんだから黙ってろよ!」

リーン「私は中華料理をまだ食べ終わってなくて……」

デス「太りますよ」

リーン「黙れ」

ローズ「あーもう、わかったよ! ジャンケン……」

デス「上官」

ローズ「なんだよ『上官』って! しかもその威張ったポーズがムカつく!」

ティラミス「上官は鉄砲を操れるので、鉄砲の負けです」

ローズ「操る前に鉄砲は上官を殺せるじゃねーか!」

第一章06:別れと帰宅

五人になった家へ。

別大陸の仲間たちと別れ、イリスたちはいったん家へ戻る。新たに加わったデスとローズの口論は帰宅直後から始まるが、ジョシアはその賑やかさを「懐かしい」と受け入れる。旅の仲間は、ひとまず同じ家で暮らし始めた。

DIALOGUE

ローズ「帰宅〜〜っ!」

ローズ「やっぱゲイルといると疲れるぜ。今回はもう一人、嫌なヤツも増えてたしな!」

デス「その嫌なヤツって、一体誰のことでしょうねぇ?」

ローズ「デス!」

ジョシア「この部屋に来訪者が来るとはな…どうした?イリス」

イリス「ジョシアは、デスのことどう思ってるのかなと思って」

ジョシア「どうとは、恋愛感情か?」

イリス「いや、そうじゃなくて……賑やかなのが苦手かなって」

ジョシア「私は気にしていない。むしろ懐かしくて、うれしいくらいだ」

第二章07:別荘とグラサン男

軍の駐屯地で待っていた男。

寄り道を終えて本来の任務へ戻り、ワルツェイへの助っ人として旅を再開した一行は、軍人クラウスに案内される。駐屯地とは思えない別荘風の建物で待っていたのは、机に足を乗せて煙草を吸うサングラスの男・オッドアイ。第一印象から、とても軍の指揮官には見えなかった。

DIALOGUE

ローズ「まさか旅に定番の、道に迷ったってやつか!? 地図、逆さまに持ってないよな!?」

イリス「あのね……持ってるわけないじゃない」

リーン「はぁ……平和ですねぇ……」

デス「貴方はいつも頭の中が平和でしょうが」

リーン「……何か言いましたか? デス」

オッドアイ「遠路はるばるご苦労さん。俺はこの班のリーダーをしてるオッドアイだ。よろしくな」

第二章08:ネムリ草と裏切り者

眠った駐屯地と、見抜かれていた罠。

駐屯地の飲み物にネムリ草が混ぜられ、兵士たちが一斉に眠らされる。裏切り者として姿を現したクラウスは、眠っているはずのイリスを狙うが、オッドアイは事前に彼を別室へ移していた。召喚師を呼んだ任務そのものが、内通者をあぶり出すための罠だった。

DIALOGUE

オッドアイ「げーむおーばー。手を上げろ、クラウス」

クラウス「オッドアイ……」

オッドアイ「召喚師サマなら、俺が別の部屋へ運んじまったぜ」

クラウス「で、お前はどうしてそんなにピンピンしてるんだ?」

オッドアイ「飲まなかった」

クラウス「あ?」

オッドアイ「どうして俺が召喚師をここに呼んだかわかるか?」

クラウス「……俺は、ハメられたのか」

オッドアイ「その通り」

第二章09:黒猫と最強伝説

追跡の途中で、黒猫になる。

クラウスを追ってノクテールへ向かう一行。しかし戦いの最中、オッドアイはクラウスに本名を呼ばれ、かけられていた呪いによって黒猫の姿へ変わってしまう。

DIALOGUE

クラウス「口なら動くぜ? なあ……『ピッピ=ライゼルフォード』!」

リーン「オッドアイさん!?」

オッドアイ「なぁ〜ん……」

イリス「ねえリーン、もしかしなくてもさあ、この猫って……」

リーン「オッドアイさん……です」

イリス「なんでオッドアイが猫になってるのさー!」

リーン「さあ、私にもよく……」

デス「混血種にだけかけることのできる魔法ですよ。呪いの類の。たしか、その魔法が得意な天使がいたはずですが……」

クラウス「スキありぃ!」

イリス「あ~!! くっそー逃がしたぁー!」

第二章10:そのころの彼らと鞠

偽名の兵士たちと、風の天使。

ワルツェイ軍のマスカットとグレープの前へ、上司ラファエルが現れる。二人の正体は、神に関する研究資料を探るため地上へ送られたカスタードとタスク。本来の調査を離れて戦争に加担していた二人は、笑顔の上司から叱られる。

DIALOGUE

タスク「どうしたんスか、ラファ様。また観光スか?」

ラファエル「うんそう、観光……って違う違う。今回はちゃんと理由があって降りてきたんだよ」

ラファエル「どうしてこんなところにいるのかなあ? 君たち」

ラファエル「僕の与えた仕事は、ど う し た の?」

カスタード「ひぃっ!」

タスク「うわ……ラファ様、本気で怒ってる?」

カスタード「す、すみません……! 私たちに軍人は合わなくて……!」

ラファエル「……しかも今は、もっとも重要な時だというのに」

カスタード「……ルシフェル様のことでしょうか」

ラファエル「タスク! いつまで鞠で遊んでいるんだ! かわいくて気になっちゃうじゃないかっ」

第二章11:昔話と物語の節目

過去が語られ、王座へ向かう。

ノクテールとワルツェイをめぐる過去、オッドアイたちの因縁が少しずつ明かされる。一行がノクテールの王座へ近づく一方、別の場所では、一人の青年が「物語の節目」の危うさを語っていた。イリスは理由のわからない不安を覚える。

DIALOGUE

ラブゼア「一つの物語が終われば、また一つの物語が始まる」

ラブゼア「……でも、その節目はひどく崩れやすいんだ」

ホークアイ「久しぶりだね、オッドアイ」

オッドアイ「……随分偉くなったもんじゃねぇか、ホーク」

ホークアイ「私は前から、この地位につく予定の人間だったはずだが」

オッドアイ「その件は俺にも責任がある。だが、国をこんなにしたのは許せねぇな」

第三章12:シチューと愛のキューピット

神の資料を探す、神族たち。

戦いの後、神に関する研究資料を追って、天使ラファエルが地上へ現れる。彼はデスと旧知のような言葉を交わす。やがて場面は雲の上の宮殿へ移り、ラファエルは帰還した青年を「神」と呼んで迎える。

DIALOGUE

ラファエル「あるよね。神に関する研究資料」

ラファエル「本人は別に気にしていないようなんだけれど、ガブリエルがどうしても回収してほしいっていうからね」

ラファエル「ほら、僕、愛のキューピットでしょ?」

イリス本人?ガブリエル?愛のキューピット?

ラファエル「久しぶりだね、ルシフェル」

デス「四大天使の一人が、一体地上に何の御用ですか」


――それは、雲の上の白い宮殿でのできごと。

ラファエル「お帰りなさい。神」

ラブゼア「ただいま」

0115

G-clef

「零からゼロへ」のイメージソング

Lah ria, selia (響け、世界の記録)
Fia no arca, fariel (光の扉よ、彼方へ)

記録に残った円のなか 消えない音色が揺れている
誰が描いたかも知らない
まだ届くなら ふれてみたい

読めないことば飛ばして 続きはそのあと考える
声がどこまで届くのか
僕にもまだ わからない

偶然なら それでもいい
今は君を覚えていたい
世界の理に背くなら それも悪くない気もする

Aria, sel no fariel (歌よ、遠い世界へ)
Ena ria, tor anima (その記録を、魂へ)

Sera lia, fia no rei (星の声、光の名)
Arca sol, eil selia (太陽の門、ひらかれる世界)

Lah ria, lah aria (響け、響け、歌よ)
Sora, terra, anima (空、大地、魂)

Fia no eil, lein fariel (光の先へ、遠い彼方へ)
Eil ria―― (記録は続いていく)

ねえ 初めて見た景色なのに 続きを知っている気がした
僕らはこの世界で記録する
零から ゼロへ

Aria, sel no fariel (歌よ、遠い世界へ)
Ena ria, tor anima (その記録を、魂へ)

Sera lia, fia no rei (星の声、光の名)
Arca sol, eil selia (太陽の門、ひらかれる世界)

Lah ria, lah aria (響け、響け、歌よ)
Sora, terra, anima (空、大地、魂)

Fia no eil, lein fariel (光の先へ、遠い彼方へ)
Eil ria―― (記録は続いていく)

同じ景色を眺めながら もう少しだけ ここにいよう
そして僕らは はじめての朝へ向かう

あとがき。

CREDITS

BGM
夢題(阿部啓様)「壊れた玩具」
イメージソング
「G-clef」/作詞:はねぽち・ChatGPT /作曲:Suno
動画
Zopia、Seedance、GPT Image
背景画像
美峰アニメ背景シリーズ、GPT Image
制作 / 絵
はねぽち(羽風ぽち)

AI CONTENT DISCLOSURE

本サイトでは、一部の背景画像・映像・音楽の制作、および文章やサイト制作の補助に生成AIを使用しています。

世界観・設定・物語・キャラクター絵は、はねぽちによるオリジナル作品です。

ここまで目を通してくださり、ありがとうございました!
このページのコンセプトは、「ポートフォリオ+フィクションサイト」です。

個人創作サイトが盛んだった頃、やけに細かく作り込まれたキャラクターや世界設定があるのに、肝心の本編は存在しない――そんなサイトがわりと多くありました。物語の本筋は分からないけれど、情報だけは大量にある。でも、それが面白かったんですよね。「このキャラはきっとこういう性格なのかも」「こんな出来事があったのかも」と想像しやすく、本編がないからこそ、自由に考えられる余地もありました。このページでは、そんな当時の楽しさを再現したいと思いました。

とはいえ、ここに掲載している小説の断片やゲーム画面は、実際に過去に制作していたものです。もともとJRPGが好きで、それに憧れてゲームや小説、イラストなどをいろいろ作っていました。感想もたくさんいただけて、とても楽しかったことを覚えています。社会人になったり、ゲームデータが飛んだり、趣味が変わったり、いろいろあって未完になりましたが…。

今回、このサイトを制作するために、昔の作品や資料を久しぶりに引っ張り出しました。若い頃の作品なので、黒歴史といえる痛々しい表現が多く、読むには度胸が必要でした。ところが実際にゲームを遊んでみると、思っていた以上に作り込まれている。小説も、ライトノベルとして案外すらすら読める。忘れていた裏設定を掘り起こしていく楽しさもありました。

当時から、創作ページでは作品の世界へ飲み込まれるような雰囲気を大切にしていました。今回はその感覚を現在の技術も取り入れながら、できる限り形にしてみました。こうした膨大な設定や資料を読むことが好きな方には楽しんでいただけると思います。少しでも、あの頃の創作サイトの空気を感じていただければ幸いです。